就労継続支援A型B型とパートの併用はできる？

就労継続支援A型B型のどちらを利用していても、収入面や就労時間を増やしていきたいと考え、パート・アルバイトとの併用を検討している方も少なくありません。併用に関するルールを把握し、就労継続支援サービスを利用する際に役立ててください。

・原則併用は認められていない

原則、就労継続支援サービスの利用とパート・アルバイト勤務の併用は認められていません。就労継続支援サービスは本来、自分で企業に応募することが困難な障がい者を対象としているサポート制度です。そのため、パート・アルバイトに自ら応募して就労できる人はサービスの対象外と判断されます。サービス利用中の収入が不足する場合は両親の援助や障害年金などでカバーするのが一般的です。

・自治体によって例外あり

一部の自治体では条件付きで併用を許可している場合があります。具体的な条件は、就労継続支援サービス利用の必要性が認められている場合や、就労先の企業が事業所への通所を認めている場合などです。

併用には事業所と就労先企業どちらからも許可が必須であり、どちらかが欠けていれば併用は認められません。このルールは全国どの自治体も一律です。現時点でアルバイトを認めている事業所が少数派であることから、少なくとも当面は働きながらの就労継続支援サービスの利用は難しいと考えておきましょう。

・就労継続支援とパート・アルバイトの両立は難しい

仮に就労継続支援サービスとパート・アルバイトの併用が認められた場合でも、両立は難しいのが現状です。継続支援サービスとパート・アルバイトの併用はダブルワークと同じ状況であり、たとえ時短勤務であっても気力、体力ともに大きく削られてしまいます。一度はパート・アルバイトとの併用を目指したものの体力が続かなかったり、企業側と折り合いが悪かったりして、短期間で挫折するケースも残念ながら少なくありません。

併用が認められる場合は、就労継続支援サービスのスタッフやパート・アルバイト先と相談し、無理のない働き方を計画しておくことが重要です。週あたりの労働時間や業務量など数値的な目標をあらかじめ設定しておき、無理なく達成できたらパート・アルバイトとの併用を検討する流れをおすすめします。

両立を検討する際は事前によく計画を立てましょう

人々が生活していくうえで就労は大きな割合を占める要素です。そのため、環境次第でライフスタイルを大きく左右します。慣れないパート・アルバイト業務で気力や体力を消耗してしまい、働く意欲を失ってしまう可能性もあります。パート・アルバイトに追われることで、就労継続支援サービスを利用して決めた就労先での勤務が疎かになってしまっては本末転倒です。パート・アルバイトとの併用が認められた場合でも熱意や意欲だけで判断せず、就労継続支援サービスのスタッフと相談したうえで、心身ともに負担にならない働き方のシミュレーションをおすすめします。