就労支援の種類は3つ

障がい者就労支援の種類は以下の3つです。

・就労継続支援

障がいの特性上、一般企業への就職が難しい利用者に対し障がいの程度に合わせた就労の環境を提供します。就労継続支援事業所はさらにA型とB型に分けられます。A型とB型の大きな違いは雇用契約の有無です。

・就労移行支援

一般企業への就職を希望している65歳未満の障がい者のために、就労を前提とした職業訓練や適性分析を行います。一般就労のパターンは、障がい者雇用の枠を利用しての就労と枠を利用しない就労の2つです。

・就労定着支援

一般企業に就職した障がい者が長期間にわたって職場に定着できるよう、定期的に支援を行うサービスです。就職後のカウンセリングや職場のスタッフとのヒアリングを通して利用者本人が希望した働き方が実現できているか確認し、理想とのずれがあれば改善に向けたアイディアを利用者の視点で検討します。就職したものの職場になじめず退職した場合、再就職の支援もサービスの範囲内です。

就労支援施設では障がいの程度や利用者の希望に合わせて長期的な支援計画が組み立てられ、状況の変化に応じて継続的なチェックが行われます。それぞれに受けられるサービスが異なりますので、障がい特性や理想の働き方に応じたサービス選びが大切です。

就労継続支援A型のメリット

就労継続支援A型の大きなメリットは、収入の安定性です。A型では利用者と事業所が一般的な雇用契約を結ぶため、最低賃金が保障されます。また、1日あたりの労働時間がある程度固定されるため、ひと月あたりの給料をシミュレーションしやすいのが特徴です。気力・体力ともに余裕があり、毎月まとまった労働時間に対応できる人に向いています。

就労継続支援B型のメリット

就労継続支援B型はA型と比較して労働条件が柔軟ですので、体調面に配慮しながら自分のペースで長く働ける点がメリットです。また、B型ではA型と異なり年齢制限が設けられていないため、利用者が希望するかぎり長期的なスパンで利用を継続できます。

就労移行支援のメリット

就労移行支援では職業訓練や就職活動のサポートを行いますので、業務スキルはもちろん、体調管理や職場の人とのコミュニケーションなど、社会人として必要な知識やスキルを身につけることが可能です。希望の就労先を見つけられるよう、障がい者就労の経験が豊富なスタッフが専用のプランを立ててくれますので、安心して利用できます。

自分に合った就労支援事業所の選び方

障がい者就労支援は事業所ごとにサービスが分かれていますので、障がいや就労ビジョンに合った事業所を選ぶ必要があります。一般企業での本格的な就労を希望している場合は就労移行支援を利用し、定着支援に移行するのが一般的です。

就労継続支援を利用するならA型とB型を選ぶ必要があります。まとまった体力があり、将来的な一般就労を考えているならA型がおすすめです。一方で、就労よりも安定したコミュニティの確保や生活リズムの確立が目的であればB型のほうが働きやすいでしょう。

どのサービスを選ぶべきか迷っている場合は事業所やハローワークのスタッフと相談したうえで、長く利用できるところを見極めてください。